この感情はなんて言うんだろう?

久しぶりにヒロシと食事をしたんです。

ロクディムで稽古して次の打ち合わせまでのちょっとだけ空いた時間。

打ち合わせ会場である恵比寿の良い雰囲気のタイ料理屋さん。

体を動かし、ロクディムで話すべきことを話した後なのもあり、お腹も良い感じでペコペコ。

それぞれ食べたいものを注文して料理を待つ。その間の会話も楽しい時間よね。

なんて思ったら

ヒロシくん。音もなくカバンに手を突っ込んで取り出したんです。

Mac Book Airを(以下MBA)。

前から思っていたし時々言ってますが、カタヨセくんにとってMBAってのは手足と同じ存在なんじゃないかと。

神様がカタヨセヒロシを創る時に

神A「ん〜、マックつけちゃおうか」
神B「あっいいの?」
神A「いいじゃん。ちょっと飽きちゃったもん普通に創るの」
神B「そだね。たまにはね」
神A「よーしっ。じゃあ標準スペックでMBAつけちゃいまーす!どーん!」

なんてやりとりがきっとあったに違いない。

だから何の苦労もなく持ち歩き、どんだけ疲れていてもMBAを開き仕事ができるんだと。
じゃないと、そう考えないと・・・疲れて「料理を待つ」という選択肢しかないワタリを正当化できない!!
しかも聞いたらロクディムの案件やってるんですって奥さん!や~ねぇ!やーねぇじゃねーんだよ!おめーもやるんだよ!

ってことでワタリもスマホ取り出して色々やりました。

しばらくすると

ワタリのガパオがやってきました。

「オレのガパオ!オレノガパオ!ウッホ!ウッホ!」

お腹が減ったワタリは半分ゴリラ化しガパオに飛びつきました。

「あ!ガパオ辛い!オレのガパオカライ!!」

予想以上の辛さにひるむゴリラ。

でもこの辛さも、一緒にご飯を食べる人がいると面白エピソードに・・・あ・・・ポチポチと仕事してる。

食事を共有する楽しさが・・皆無!

うん・・でも大事な仕事だし・・まだ彼の料理も来てないし・・・でも!でも!!

「コノ辛さは伝えたい!!!ウッホ!」

ひたすらMBAに目をやりポチポチしてるヒロシに向かって

「わ〜ガパオからーっ!!!これね!想像以上に辛いよ!!」

と言い放ちました。

 

ヒロシ「・・・・・(微笑)」

 

アルプスの山々。そこに1人の老婆ワタリが住んでおりました。

「おばあちゃーーーーーん!!」

孫娘のハイジが遠くの方から駆け足で寄ってきて言うんです。

ハイジ「ヒロシがね!ヒロシがね!笑ったんだよ!」
ワタリ婆「おやまぁそうなのかい〜それは良かったねぇ」
ハイジ「隣のクラムボンも笑ってたよ!」
ワタリ婆「あらあら、ふふふ」
ハイジ「あ!おばあちゃんも笑った!やったー!ふふふ」
ワタリ婆「ハイジも笑ったね、今日は晴れるね、じゃあ外で食事でもしましょうかね」
ハイジ「やったー!!」

その微笑をそれほど価値のあるものに一瞬で高めました。

うん。これでしばらくこの「え?相席?知らない人と相席??」ってくらいの世界の違いを受け入れられる。

ヒロシの微笑をスパイスに辛いガパオをウッホウッホと食べていくと、ヒロシの食事も運ばれてきました。

ヤムウンセンと山盛りポテト。

これで相席モードも終わり。2人仲良く食事を楽しみましたとさ。めでたしめでた・・・なんだと!

ポチポチを・・・

 

ポチポチを止めない・・だと!!

 

料理が来ても仕事を止めないヒロシ。

おかしい。

おかしいのはポチポチを止めないヒロシのことを言っているんじゃなく、それ以上に

ワタリから湧き上がってくる彼女的な感情がおかしい!

ワタリは彼女じゃない。そもそも女子じゃない。なのになんだこの

「ちょっとー!わかるよ!分かるけどさー!料理〜一緒に〜楽しみたい〜!それに料理冷めちゃうぞ〜!」

って言いたい気持ちは!

仕事一筋の彼氏と久々の食事。なのに彼は食事のときも仕事。

という設定に馴染んでしまったワタリ。

言いたい。超注意したい。

でもそれを言うことで彼が不機嫌になっちゃったらそれこそ楽しい食事が台無しになっちゃう・・。

しかたなく、もう自分がゴリラなのかおばあちゃんなのか彼女なのか分からない(どれも間違い)状況の中、ガパオを食べるワタリ。

それでもヒロシは食べません。

ガパオの辛さが原因でしょうか?

我慢の限界がその後数分できました。

ワタリ「(彼女風に)ね〜〜ちょっと〜〜!!」
ヒロシ「(ポチポチポチ)・・ん?」
ワタリ「料理冷めちゃうぞ〜〜!」

ここには「私も冷めちゃうんだからね〜」という裏の意図もしっかり込めました。

そしたらヒロシくん。目線を外さずに

 

「ポテト食べて良いよ。ヤムウンセンはもともと冷めてるよ」

 

ちょっ!ちょっとー!!べ!別にポテト食べたくて言ったわけじゃないんですけどー!!で、え?これもともと冷えてるんだ〜!へぇ〜!

なんて心で叫んだ。

実際声で出たのは

「あ、ありがとう」だったけど。

でもなんだろう。

嫌な気持ちにならないどころか、むしろ心地よい。

そして私、

速攻でポテト食べてるウッホッホ。

皆さんはどうですか?自分のパートナーがこういう返答してきたら。

今度ワタリに逢ったときにでも聞かせてください。

あ!単独でね!単独ライブでね!教えてね!

(※あくまでこれは男2人の食事の風景です)

ロクディム 第12回東京単独ライブ「浅草六笑」特設サイトはこちらから。