編集者。ウェブマガジン「tetoteonahama」、オルタナティブスペース「UDOK.」を主宰。
活動名【からみほぐし研究所】として、drawing(線化)による表現造作をおこなう。オルタナティブスペースUDOK.共同主宰。
2012/08/18
この対談は2012年7月1日におこなわれました。その前日には、いわき市平「夜明け市場」のイベントにロクディムが出演。約1年ぶりにいわきでパフォーマンスをおこないました。「はなしの時間#002」はそのイベント出演の感想からはじまります。
- りけん
- 昨日はちなみに、ふたり的にはそれぞれ、出来映えっていうか、感想は?
- 渡
- 昨日の感想は、もう、カタヨセ君が「良かったんじゃない」っていうひと言で、みんなホッとするっていうね。
- カタヨセ
- (笑)
「良かったじゃん」じゃなくて「最高だ」って言ったんだよ。 - 渡
- 「お前ら最高だよ」って言って。福島公演に関しては、一番、アンテナはってるから。
- りけん
- あはははは。
- 渡
- ウチらがOKと思っても、カタヨセが「ありゃあ、ねえんじゃねえか」って言って(笑)
- カタヨセ
- そんなに?(笑)
- 渡
- あははは。
- カタヨセ
- (この録音)残っちゃうヤツだからね。
- 渡
- そうだね(笑)
昨日はもう、ホント、最高でした。 - りけん
- あ、本当に?
- 渡
- ええ。
- りけん
- 実際には丹くんしか見てないから。
(りけん君は仕事の都合で見に来れなかった) - 6ふたり
- そうだ、そうだ。
夜明け市場でのパフォーマンス風景
- カタヨセ
- そうだね。あの、すごい、面白かったのは、今回、撮影で一緒に来てくれた東くん(この時も撮影中)。
彼にイベント後、カメラを回してインタビューしてもらって「やる前のイメージと、やった後の感想で、何か違いがありますか?」って聞いてもらったんだけど。 - りけん
- うん。
- カタヨセ
- 僕の中で、違和感というか、その、ちっちゃい、想定と違うものがあるなあって思ったんですよね。
- りけん
- うん。
- カタヨセ
- で、それって何だろっかな、って話をしていったら。あの、去年との違いでもあるんですけど、いわきっていうか「夜明け市場」に関して、あの、僕たちじゃなくても「いい」っていうような感覚が、すごいあって。とっても、いい意味なんですけど、それは。
- りけん
- うん。
- カタヨセ
- もう、みんなすげえ楽しんでるし、パワフルだし、もう「場」として、あの「夜明け市場」がすごい「力」を持っていたので…
と、外から、おばちゃんの大きな声が聞こえてきました。UDOK.を見て何かしゃべっています。
- りけん
- おばちゃんがアレだ、外の植木見て、
- 渡
- 小柄のおばちゃんがずっとこっち見てる。
- りけん
- (外の)緑のカーテンを見てるんだ。どーも、こんちはー。
- カタヨセ
- (笑)
緑のカーテン(UDOK.の縁側)を見ながら大きい声で話し続けているおばちゃん
- 丹
- すげえおばちゃんだな。
- りけん
- 話、続けましょうか。
- カタヨセ
- あ、はい……なんでしたっけ?
- 渡
- やっぱりね(笑)
- カタヨセ
- あははは。ネタ?
- 丹
- 俺も、けっこう、見る前の印象と違かったなあ。なんか、どんどん、こう楽しんでいった感じがあった。段階?
- カタヨセ
- お〜
- 丹
- まあ、でも、ウマイなっていうの、ありましたけど、プロだから(笑)テンポの切り方とかもウマイなって思って。ちょっと、こう、ダラけてきたなあ、ってみたいになると、フエ吹いたりするじゃないすか。
即興のシーンの「始まり」と「終わり」に笛を吹いて、「シーン中」と「そうでない時」の区切りを明確にするスタイルでパフォーマンスをおこないました
- カタヨセ
- うん。
- 丹
- あのなんかフエのテンポも、すごく見てて気持ちいい。あと、あの最後の、アレが好きだったな。切り替え、あの、話が~、
- 渡
- パッパッパって。
- 丹
- 2つの話がつながって、続きながら、
- カタヨセ
- ああ~。
- 丹
- ああいうの、すごい好きなの(笑)
- カタヨセ
- あはははは。
- 渡
- よかった(笑)
- カタヨセ
- やった(笑)
- 渡
- そっか、そうね。フエのタイミング、一瞬でも逃すと(その後も続いちゃって)さらに倍(の長さ)になっちゃったりとか、するんだよね。
- カタヨセ
- たしかに(笑)
- 渡
- あそこね。
- 丹
- コントロールする部分と、なんか、コントロールしない部分の兼ね合いっていうのかな。
- カタヨセ
- うんうんうん
- 丹
- 見ててすごい感じる、で、面白い、楽しめるっていうか。これ本気で、そういうのすごい感じますね。コントロールし過ぎるのも面白くないけど。
- カタヨセ
- そうそうそう
- 渡
- うん。
- りけん
- うん。
- 丹
- で、みんなのコメントが入ったりする(そのシーンが終わった後に、ロクディムがトークをする)から笑える部分ってあるじゃないすか。俺ら(観客)が、こう、笑えるポイント。
- カタヨセ
- うん
沢山の人が集まって一緒に笑った2012年の夏。カタヨセは1年前とは違う表情を見ました。
- りけん
- カタヨセさん、その違和感っていうのは?
- カタヨセ
- あ、はい。
- りけん
- さっきの─
- カタヨセ
- そうそう、あの~、もう、町がスゲエ元気なんだなあって思って
- りけん
- ああ〜。
- カタヨセ
- で、本当に、今回僕ら、声をかけてもらってスゴイ嬉しかったし、やりたかったし、っていうのもありつつも、でも、多分、僕らじゃなくても、あの「場」は多分楽しくなったし、パワフルなイベントになったんだなっていうのを、どっかに感じたんですよね、僕は。
それは町としてのエネルギーが戻ってきたっていうことかなあ。人としての何か、集まりが濃くなったっていうことで、 - りけん
- う〜ん。
- カタヨセ
- それが昨年との違いだなって思ったんです。そういう意味で、僕らじゃなくてもすげえ盛り上がっただろうし、楽しかったんだろうなっていう感覚があるんだけど、でも、ウチらもやりたいし(笑)
- りけん
- うん。
- カタヨセ
- で、また来たい。
今度は、正に今のこの状況の中で、またやりに来たいなあっていうことを思ったんですよね。去年を経験して、なんとなく思っていたイメージとの「差」がやっぱりあって、それがすごい良かったし、逆に次につながる。 - りけん
- うん。
- カタヨセ
- だから、今度はもっと「これ出来んじゃない!?」っていうような
- 丹
- ああ、そっか
- カタヨセ
- ノリになってきて
- 丹
- そっち側で提案するものとか
- カタヨセ
- そうそう。思いましたね。 時間ってスゴイなって思いました。
いわきのヒーロー、郷土戦士ジャンガラー。即興芝居に参加してもらいました。
──続きます──
夜明け市場
〒970-8026
福島県いわき市平字白銀町2-10
昨年のUDOK.公演のスタッフをしてくれた「つるちゃん」から夜明け市場のイベントに出演してくれませんか?とオファーをもらって「もちろん出演します!」ということで実現した1年ぶりのいわきでのパフォーマンス。いわき駅前近く、40mの路地に30店舗が並ぶ昭和レトロな小路、「白銀小路」。
映画ロケにも利用された味わい深い街並みを活用してつくられた屋台村、市場型飲食テナントです。
UDOK.の縁側
〒971-8101
福島県いわき市小名浜本町29-2
通りに面したUDOK.のシャッターや軒下は、内部空間からちょっぴりはみ出したUDOK.の縁側。ベンチを置いたり、看板を置いたり、タバコミュニケーションの場になったりとさまざまにUDOK.のファサードを場として楽しんでいます。そして、今年はゴーヤのカーテンだ!!名付けて、【からみほぐしグリーンカーテン】ゴーヤだけじゃなく、ヘチマやキュウリ、枝豆、ナス、シシトウ、、、夏の収穫に向けて、日々成長中です。