東海テレビ「スイッチ!」「みんなのニュースOne」気象キャスター/気象予報士。
2016/06/17
連載3回目となる今回は、吉田ジョージさんが小学生の頃、ほとんどしゃべらない子供だったという衝撃の事実!からです。それがどうしてこんなに喋るようになったのでしょうか?ご覧ください。
- ジョージ
- 全くしゃべらなかった。話しかけられたら、イエス、ノーぐらいは言ったけど。
- 淳
- 最小限。
- ジョージ
- 自分からは全くしゃべらなかった。
- 淳
- 意識的にそうなってたってこと?むしろ、そこにちょっと意外性を
- ジョージ
- 自分は何にもできない、どうしようもない人間だって思ってた。
- 淳
- 小学二年生で?
- ジョージ
- うん。だから、ドラえもんののび太とか見て共感してて。のび太が、あやとり得意だったりとか射撃得意だったりとか知った時すごく衝撃受けて。俺よりこいつの方がすげえやって。得意なもの出して欲しくなかったなあ~って(笑)すぐ寝れるとかね。
- 淳
- ああ~(笑)
- ジョージ
- 俺、何にもないなって思って。運動も苦手やったしね。
- ヒロシ
- (淳に)それ知らなかった?
- 淳
- 知らない。初めて聞いた。
- ジョージ
- あ~あ、言ってないね。その後、小学校4年生ぐらいの時にお楽しみ会みたいな、みんなの前に出て何かやるっていう機会があって、思いきって自分の作詞作曲したコミックソングを披露したら意外と受けたっていう経験。
- ヒロシ
- 自分で作詞作曲したコミックソングってすごいですね(笑)
- 淳
- むしろ、何があったんですか?その間に
- ジョージ
- わかんない、あはははは。未だに覚えているのが、「ゲーゲー袋に♪ゲーゲーゲ」っていう歌なんだよ(笑)「ゲゲっとやったら、ゲボいっぱい。ゲゲっとやったら、ゲボいっぱ~い~♪」っていう歌なんだよ(笑)
- 淳
- 楽器は?
- ジョージ
- いやいや、アカペラですよ(笑)
- ヒロシ
- 思い切りましたね~
- ジョージ
- いやあ、そうですね。なんですかね~。
- 淳
- でも、本人もそうだけど、周りも一番びっくりしたでしょ。全然しゃべらなかった子が急にコミックソングを歌い出すって衝撃的な出来事じゃないですか?
- ジョージ
- かもしれないですね。でも、だからと言って、目立ちたくないっていう気持ちは変わってなかった。
- ヒロシ
- 目立ちたくないベースなんですね
- ジョージ
- そう。中学行ってもそれは変わらずで。でも中学校行ったら、やっぱり、女性にちょっとだけ目覚めたっていうのはあるね。何もしたことはないけど、女の人としゃべるっていうのが楽しくて。だから人としゃべることは得意になっていった。でも、みんなの前でどうこうっていうのは全くない。興味がなかった。
- ヒロシ
- で、高校生になって、
- ジョージ
- 高校時代ですねやっぱり。演劇部に入ったっていう。
- 淳
- うんうん。
- ジョージ
- 一回も会ったことのない人間から誘われるんですね。それがさっきの話に出た将来の演劇部長。
- 淳
- ああ!大人になって一緒にオーディションを受ける人ですね。
- ジョージ
- そうそう。当時は、同級生で、同じ1年生で、会ったこともないのに俺のところに来て「ジョーさん」って言われたわけ。「ジョーさん」なんて呼ばれたことない(笑)
- 淳
- (笑)
- ジョージ
- 「ジョーさん、演劇部に入ってくれませんか?」って言われて「いやいやいや、まったく興味なけど」「お願いします」「いやいやいや」「お願いします」「入らん入らん」って言ったら土下座して(笑)
- 淳
- 同級生ですよね?
- ジョージ
- そう。土下座して「入ってください」って言うから、じゃあ、そこまで言うんだったら入ってみようかなって。
- 淳
- 廃部間近だったりとか?
- ジョージ
- いやあ、そういうこともないと思うよ。
- 淳
- 一緒にやりたかったのかなあ、
- ヒロシ
- 噂を聞いたんじゃない?面白いやつがいるとか。
- ジョージ
- いや、別に俺、何にもしてなかったもん。
- 淳ヒロシ
- (笑)
- ヒロシ
- なんで、来たんでしょうね?
- 淳
- どこかで情報を聞いたっていうことですよね。名前も含めてね。
- ジョージ
- わかんないね~。当時は何の活動もしてなかったから、何で俺のところに来たのか未だにわからない。
- ヒロシ
- 聞かなかったんですか?
- ジョージ
- 聞いてない
- ヒロシ
- いいですね
- 3人
- (笑)
- 淳
- 逆に、何もしてなくて暇そうな人の1人だったかもしれない。
- ジョージ
- ああ、かもしれない。その前に、演劇部の舞台を見たことはあって。学校での上演があって、そこにすごく可愛い子がいてその子に会えればいいかなっていうのは、ちょっとあった(笑)
- 淳
- (笑)
- ヒロシ
- なるほど
- ジョージ
- で、演劇部に入るんだけど、衝撃的だったのは、会ってみたらそんなに可愛いくなかった。
- 淳
- 舞台映えする子だったんですね、メイクとかして。
- ジョージ
- そうそうそう
- ヒロシ
- そこから、いわゆる演劇をやるわけですよね?
- ジョージ
- はい。
- ヒロシ
- 高校演劇とかだったら、大会とかあるじゃないですか?
- ジョージ
- あ~、行きましたよ。予選勝ち抜いて県大会いきましたよ
- ヒロシ
- おー、すごい!
- 淳
- 地区予選があって、
- ジョージ
- ありましたよ。
- ヒロシ
- なになにブロック代表になるわけですよね。
- ジョージ
- そうそう、優秀だったんだよ周りが。僕は全然大した役やってない。なんか、マザコンの役みたいなのとか(笑)
- 淳
- (笑)
- ヒロシ
- やっていく中で、人前に立つことが面白いなあって思っていったんですか?
- ジョージ
- そうですね。その、部長と、しょーもないことを日々の生活の中でやり始めて。放送室を勝手にジャックして職員室とか図書館だけOFFにして
- 淳
- あ!青春!
- ヒロシ
- そんなことできるんですか?
- ジョージ
- そうそうそう。
- 淳
- 絞り込んで。
- ジョージ
- そう。「部長、なんか言え~よ」って言うたら「ほんげ~」とか言ったりしょーもないことやったなあ。そしたらやっぱり学年主任の先生が走ってきて、「なにしとんじゃー!」って。
- 淳
- (笑)
- ジョージ
- むちゃくちゃこえーって思った(笑)
- 淳
- 職員室だけに先生がいるとは限らないからね。
- ジョージ
- そう!そうなんだよ!
あと、選挙管理委員会をやって。その時はもう2年生になってたかな。立候補する人がいなかったから、演劇部の後輩を「お前、出ないか?」って頼んで、俺が応援演説するからって。 - 淳
- うんうん、ありますね。
- ジョージ
- でも、俺、選挙管理委員会なのに応援演説ってちょっとおかしんだけど(笑)
- ヒロシ
- 選管ですからね(笑)
- ジョージ
- 本当はおかしいんだけど。で、その時に全校生徒千人の前で、空気が揺れるような爆笑を。
- 淳
- 経験したんですか?
- ジョージ
- 経験したの。あれが人生マックスだったね(笑)
- 3人
- (笑)
- ジョージ
- あれで勘違いしちゃった(笑)いやあ、あれはすごいよ。あんな経験ないわ。
- 淳
- 千人ってマンモス高校ですね。
- ジョージ
- 「ばー」っとなんか言ったら「ぼーん」って返ってくるわけやから。当時は、運動ができるとか、イケメンとかじゃないとモテないんで、モテはしなかったんだけど注目は集めた。学校の不良っぽい人が急に俺に因縁付けに来たりとかしたから。目立つってやっぱりこういう不利益なことがあるんだなって。でも、思った以上に気持ちよかったから。突っ切って行っちゃったけど(笑)
- 淳
- 見られるってことはそういうことですもんね
- ジョージ
- 調子にのってんじゃねー、みたいな(笑)
高校時代に「元気が出るテレビ」がやってて、さっき話に出た北原さんもあれきっかけやけど、僕も出ましてね。やっぱり当時の同級生、全員見てたんだよね。次の学校に行くとみんな知ってたもんね。誰にも言ってないのに。 - 淳
- ひとりで出たんですか?
- ジョージ
- 部長と。
- 3人
- (笑)
- ヒロシ
- 選管の話に戻りますけど、それって、ジョージさんが仕切ったんですか?
- ジョージ
- そうなんですよ。多分みんな受験勉強で忙しい時期だったからやる人がいなくて、俺、浪人しようと思ってかたら、まあ、やってみようかなって手をあげたらたまたま「部長」もやるって言って。示し合わせたわけじゃなくて「おまえもいるのかい(笑)」って感じで。
- ヒロシ
- そこでも揃うんですね(笑)
- ジョージ
- そうそう。で、今までにない選挙にしたいって俺は言って。
- 淳
- うん
- ジョージ
- 始めに挨拶があって「それではこれから選挙会の応援演説をはじめさせていただきます」って感じで始まるやん?それを言うのが、後輩なんだけど、わざと「これから応援演説をはじめまにゅ」って噛ませたわけ。
- 淳
- (笑)
- ヒロシ
- 演技指導入った(笑)
- ジョージ
- わざと、そこで「にゅ」って言ってって(笑)それで「にゅ」ってやったら、会場が「ぼーん!」って来たからね。そして、ホント冴えない後輩を書記か何かに立候補させて俺が応援演説をしたんだけど、あれがもうね、すごい受けたよ。ほんと、あれは。
- 淳
- ちなみに、その後輩は書記になれたんですか?
- ジョージ
- だって、一人しか立候補してないから。
- 淳ヒロシ
- (笑)
- ジョージ
- だから、競争はないわけよ。
- 淳
- ああ、じゃあエンターテイメントしようと。
- ジョージ
- そうそうそう。
- ヒロシ
- それは、その会のプロデューサーだし、演出家だし、脚本家ですよね。
- 淳
- 総合演出ですよね。
- ヒロシ
- 実際しゃべってるから、出演もしてますよね。
- ジョージ
- あとね、文化祭。文化祭の時にクラスの出し物で、自分が全部プロデュースして司会もやってバラエティ番組やったのよ。公開収録的な感じで。各クラスの面白いやつを招聘してクイズの回答者にして、俺が司会。クイズも全部俺が作って。昔よくあったパターンだけどね。
「生徒が自動販売機で迷ってるVTR」を見せて、途中で止めて、「さあこの人は何を買うでしょうか?」みたいな。答えはなぜか自販機から大根が出て来たりするという。
で、俺のことをものすごく嫌っていた先生がいて、まあ、俺も嫌いだったんだけど。その先生が「おまえ、しゃべりおもしろいな」って言ってくれたのが、すごい嬉しかったね。 - ヒロシ
- えー!すごい!
- 淳
- もしかしたら、いずれ、総合プロデュース側に行くのかな?ってちょっと思っちゃった(笑)
- ジョージ
- いやいやいや。出るのが好きだから(笑)だから、選挙と文化祭は大きかったね。演劇の方はそんなに頑張ってなかった(笑)
- ヒロシ
- 小・中学時代に対して、高校生になったら真逆になったわけですね。
- ジョージ
- そうですねえ。ガツンといきましたね。で、将来的には、人前に出る仕事をしたい、芸人になりたいと思ってきた。
- 淳
- あ、もうその頃から思ってたんですね。
- ジョージ
- でも、とりあえず猶予期間は欲しいと思ってたから、大学には行こうかなと思っていた。
- 淳
- うんうん
- ジョージ
- どうせそういう仕事するんだったら、専門学校とか、アナウンス学校でもいいかなって思って専門学校の資料請求をしたの。東京アナウンス学院かな。それを見て、それまで一切おれに勉強しろって言ったことのない母親が「おまえ、大学行くんじゃないの?」って、めっちゃ怒って。
- ヒロシ
- へー。
- ジョージ
- こんなに怒るんだ?って思って、じゃあ、浪人していい?って言って。その一年間はすげえ勉強した。
- ヒロシ
- そこで勉強して、大学に行くことになりますよね。第一志望の明治大学ではなく関西大学へ。
- ジョージ
- 今考えたら関西、まあ大阪に行ってよかったけど。そうとうしんどかったね。
- ヒロシ
- 高校時代の選管と文化祭で、言ったら、天下を取ったわけじゃないですか?
- ジョージ
- そうなんですよ!あれがね、今振り返っても、あれが人生のマックスなんですよ。だって卒業式の日に、本当に、下級生から花束いっぱいもらってボタンくださいって言われて。
- 淳
- うん
- ヒロシ
- めっちゃモテてるじゃないですか!
- ジョージ
- 高校時代、彼女とかいなかったけど、卒業式の日にすごいモテた!
- 淳ヒロシ
- (笑)
- ジョージ
- でも、来る女の子の中にタイプの子は一人もいなかったけど
- ヒロシ
- あらら。
- 淳
- (笑)
- ジョージ
- だから、あれが人生マックスやったな。俺、このままいけるって思ったもん、あん時。
- ヒロシ
- そういう時に、あれですよね、自分は天才だって思いますよね。
- ジョージ
- そうそう、思った。天才やと思った。
- ヒロシ
- 一年間勉強して、大学に行って、ここから天才の続きが始まるわけですよね。
- ジョージ
- と思ったんだよね。
- ヒロシ
- うん
- ジョージ
- なかったね(笑)
- 淳
- 天才、大阪に行くって言って、一歩出た瞬間、ボコーんッって。
- ヒロシ
- カウンターパンチがすごかった。
- ジョージ
- 全然おもしろくない、って言われて。
- 3人
- (笑)
- ジョージ
- 全然おもしろくない自分に気づくって、残酷だけど、大事だよね(笑)
- 淳
- 即興でも、自分のことを知る、知って受け入れるって大事なことなんです。
- ジョージ
- でも、結構早く気づいてよかったと思った。自分でも、びっくりするぐらい(笑)あれ?!って(笑)
──続きます──