全く思いもしない未来が来た時カタヨセヒロシはどう対応するのか?を見た

いま仙台ライブのためたくさんのインタビュー動画を撮影・編集し、本日11/7より仙台でワークショップを開催するカタヨセヒロシ氏。

共同主宰であり、同じ歳の彼は先日40歳の誕生日を迎えた。

その時のこと。

次の日がちょうど福島で開催されたigokuFesだった。

ワタリとカタヨセで総合司会をする。そのためワタリは朝イチで東京から福島に移動し、いわき駅でヒロシと合流した。

会場のアリオスに行く前に腹ごしらえしようと中華料理屋へ入った。

席に着き、「誕生日おめでと兄さん」「タケシももうすぐじゃん」なんて話をしつつ、メニューを見た。

メニューにはたくさんの料理が書かれていて、決めるのに時間がかかりそうだな~と思ったら、もう一枚「オススメメニュー」と書かれた一枚のメニューを発見。

「オススメメニュー」には3つの料理が書いてあった。

·五目冷しそば
·酸辣湯麺
·エビチリ冷やしそば

じっとメニューを見るカタヨセ。

「今ね、口内炎がね・・」と言う。

とにかくロクディムのために遮二無二動くカタヨセヒロシ。身体が悲鳴をあげるとかなりの確率で口内炎ができる。

今もストレスがあるんだな。じゃあとにかく美味しいものを食べてほしいとワタリは願う。

ワタリ「じゃあ熱いとか辛いのはやめといたほうが良いね」
ヒロシ「うんーそうだね」

そんなヒロシは酸辣湯麺を注文。ワタリも同じく酸辣湯麺。

誕生日の次の日。同級生で同じものを食べるってね。良いじゃない。ね。

年の若い日本語があまり話せない女性の店員さんが注文をとりにきてくれた。

ヒロシが分かりやすくメニューの酸辣湯麺と書いてあるところを指差し「これを2つ」と言った。

「ア・・・ワカリマシタ」一生懸命書き込み、厨房に戻っていった。

再び40歳になったカタヨセヒロシにお祝いの言葉をかける。

「40歳になったんだね~!」「身体に気をつけていこうね」なんて話してたら

「オマタセシマシタ」

と、店員さんがきた。

目の前に置かれたのは

熱々の麻婆チャーハンだった。

「口内炎だから··」と言っていた40歳のカタヨセヒロシに目をやった。

メガネが反射して表情は読めない。

口内炎ということはストレス過多の証。しかもきっと40歳になって初めての中華。

それが通らないなんてことがあるのか?

キレても不思議じゃない。

しかし店員さんはすでに厨房に戻っている。

もう何か言うタイミングはない。

そんなことを一瞬で考えていると

「すいませーん」

と厨房に向かってカタヨセが声を出した。

頼んだものと全く違うものが来た時。しかも一番食べたくないものが来た。

こういう時カタヨセヒロシはどうでるのか?クレーム?作り直し?

22年の付き合いがあってもカタヨセヒロシがどう対応するのか読めない。未知の男カタヨセヒロシ。

しかも時間的に作り直ししてもらう時間はない。

ヒロシ・・どうする?

さきほどの店員さんが不安そうな顔をしてやってきた。

ヒロシは店員さんにメニューを見せ、そこに書かれている「酸辣湯麺」を指差し「これって」と言い、その後にテーブルに置かれている麻婆チャーハンを指差し「これですか?」と聞いた。

なんてわかりやすい説明なんだ。そして全く怒っている感じがない。

ただ、聞いている。ニュートラルに。

メガネはまだ反射している。

そしたら店員さんが

「ハイ。ソウデス」

と言い放った。

なんということだ。目の前のものは間違いなく麻婆チャーハン。

どう考えたって酸辣湯麺ではない。

でも店員さんが「ハイ。これが酸辣湯麺デス」ときたらどうだろう?

なんて言えばいいんだ?カタヨセヒロシは?はたして?

そしたらヒロシが

「ええ?でもこれ酸辣湯麺って書いてあるよ。最後「麺」って書いてあるよ?」
とさらに確認する。

すごい。ちゃんと確認する。たしかにこれは麺ではない。間違いなく飯。

そしたら店員さん

「ア···ハイ」ときた。

自信がよりなくなった。言い切れなくなった。

ヒロシはそのゆらぎを逃さない。もう一度

「これってこれ??」

とダメ押す。

「スイマセン。確認シマス」

店員さんが厨房にいった。さすがに折れた。うんそうだよ。だって麺が飯だもん。黒を白っていうより無茶があるよね。

なるほどこうやって感情的でなくただ確認をするという方法。流石だな〜なんて思っていたら。

ヒロシは立ち上がり、メニューをもって厨房のほうに移動したのだ。

その店員さんと上司と思われる女性に向かって

「あ、今回は(麻婆チャーハンを指差し)これで良いんだけどね。今後来た時にちゃんと間違えないようにしたいから、知っておきたかったから聞いたんだ」

と、笑顔で説明するではないか。

ワタリが働いていたら惚れてたと思う。なんだよ。それ。ムカついてないじゃん。今後も来る気じゃんって。

カタヨセヒロシ40歳。半端ない。

その後は熱い麻婆チャーハンをハフハフしながら食べる。

そしたら上司の人と店員さんが

次々に飲み物とデザートを持ってくる。

「コレ、サービスね。ゴメンナサイね」

惚れてもーてる。もう惚れてもーてるやん。

しっかりといただきました。

その後はタクシーに乗り、会場のアリオスへ。

タクシーに乗り、「アリオスまでお願います」とヒロシが運転手さんに伝える。

そしたら運転手さん「····はい」と変な間で答えた。

おや?と思う。さっきの続きみたいな返答。

ヒロシの言葉がちゃんと届いたんかな?とワタリも不安になる。隣のヒロシを見る。メガネが反射している。

しばらく走ったら、ヒロシが突然運転手さんに

「すいませんっ。アリオスに行ってほしいんですが、こっちで大丈夫ですか?」

と若干強めに言った。

熱くて辛い麻婆チャーハンが口内炎を攻撃していたのかもしれない。

もう間違えたいなんぞ。なんていう強い意思を感じた。

運転手さん「・・はい。アリオスの前の方から行こうかと」

ヒロシ「・・・あ、そっか。はい」

強めに言ったのは、きっとさっきの「麺」が「飯」になる経験からなんだろうと思う。

自分の言ってることが伝わらない?っていう感覚がそうさせたのかもしれない。

カタヨセヒロシ40歳の初揺らぎ。だったのかもしれない。なんて隣で勝手に思う後輩のワタリでした。


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