「名古書紀」〜夏休み、子心忘れべからず〜 

東京で仕事の帰りに妹宅に宿泊。

翌朝、7時過ぎに甥っ子1人+姪っ子2人の声が目覚まし代わり。

9時みんなで食卓囲み朝食。

姪っ子5歳「みんなで食事は楽しいね。」と満面の笑み。

「うん!うん!」当たり前を言葉にするって大事だよね。

9時過ぎから始まる長女主催のスライム制作&体験ワークショップ。

洗濯のり・お湯・絵の具・ホウ砂を混ぜる。

全部を混ぜてクルクル・クルクル。

少し時間を置くとそれは色鮮やかなスライムへと変貌を遂げる。

ヒンヤリ・ペタペタ・コロコロ・ヒンヤリ・ペタペタ・コロコロ。

「スライムは汚れるから、スライムをやるときはテーブルでやって!!!」

今は一男二女の母となった妹の怒号が聞こえる。

だけどそんなこと僕らはお構いなしさ!

だって!僕らは夏休み!」

スライムを床でコロコロ・ペタペタ。

たまにはテーブルに叩きつける!テーブルから飛び散るスライム!ワッハッハ!ハッハッハ!

絨毯にもベッタリ付いたよ!ワッハッハ!ハッハッハ!

「絨毯についたら怒られるよ!」

でもまぁいっか!ワッハッハ!ハッハッハ!

「だって!僕らは夏休み!」

気がつくと、薄く伸ばされたスライムは顔にペッタリンコ・気を抜くと首元にペッタリンコ。

「どう?」笑顔で聞かれる。

「うん。ヒンヤリするね。」ニンマリ笑顔で答える。

「でしょ!」ニンマリ笑顔。

「ニンマリ笑顔」は僕らの合言葉。

12時。いつもはお昼ごはん。

だけど今日の僕らは誰も止められない!自転車に飛び乗り公園へ。

お昼ごはんは食べたい時に食べればいいさ!

「だって!僕らは夏休み!」

セミを取ってさ!ブランコに乗ってさ!すべり台すべってさ!シーソーやってさ!

気がついたらおなかの虫が「グゥ~!グゥ〜!」って泣くからさ!

僕らは自転車に飛び乗り帰るのさ!

帰り道はクッタクッタのクッタクッタ!めいいっぱい遊んだのさ!

「だって!僕らは夏休み!」

うちに帰ってそうめんズゥールズゥルったらズゥールズゥル!

そうめん食べたら元気百倍!!そうめん食べたら・・元気百万馬力!

パワーみなぎる!子どもたち!

僕はといえば、あれ・・?瞼が・・急に・重く・・遠くなっていく意識・・崩れ落ちる体・・

ゆっくり閉じていく瞼・・

「だって・・ぼ・・く・・は昼休・・み・・」

グーゥ!グーゥ!グーゥ!お昼寝気持ちがいいな!

そしたら

カラフルスライムが瞼の上にピッタリンコ!

重い瞼をゆっくり開くと

カラフルな世界の奥から聞こえる声

「ねぇどう?」