ばぁーいしこ
ばぁーいしこ
ばぁーいしこ
あいおんちゅうらいまい
ばぁーいしこ
ばぁーいしこ
ばぁーいしこ
あいおんちゅうらいまいばぁーいしぃーこぉー
あいおんちゅうらいまいばぁーいく
あいおんちゅうまいらいまいばいしぃーこぉー
あいおんちゅうまいらいまいうぇいらぁいらぁーい
以下、略。
英国のロックバンド、クイーンの曲「Bicycle Race」の一節だ。(初めて聴いた時はこんな風に耳に入ってきた。「クイーン バイセコー」と検索したら出てくるので是非聴いてみてほしい。「俺は自転車に乗りたいんだ」ってことを歌っているだけなのだけれどクイーンならではの音や構成でキャッチーな優れた一曲だと思っている。)
前置きはさておいて今回言いたいことは
自分の乗っている自転車が17年目に突入した。
ということだ。17年といえばなかなかどうしてそれなりの年月だ。
17年前に生まれてヨチヨチ歩きだった子が風を切りながらオラオラ歩くくらいになる年月だ。
例えるべくもないのだが、人間の年齢で言えば何歳くらいだろう?
スポーツならベテランの域を超えてもはや生きる歴史とかレジェンドと呼べるくらいになりつつある存在ではなかろうか?こちらの要求にしっかりと応えるパフォーマンスをしてくれるプロだ。自分のお尻の乗せ方、漕ぎ方やブレーキのタイミングを知り尽くした御用達の関係性だ。実際には日常的に頻繁に使用しているわけではないが、やはり近所に買い物に行くには便利だし、子供と川沿いのサイクリングロードを走る時などは大いに活躍してくれる相棒とも呼んでいい一台だ。そんな勝手知ったる仲ゆえに付き合い方もお互いにさらに熟練してきている。
特に挙げられるのはチェーンのことだ。最近チェーンが外れやすくなってきた。数年前から時々はあったことだが、これまでは唐突に外れて「うわあ~何で今かよ!」という感じだったのが、今は「おっ、これ以上いくと外れるな・・」と、外れそうな時はタイミングや予感でわかるようになっている。
坂道でちょっと立ち漕ぎをしたり、気持ちペダルを強く踏み込んで漕いでいくと、ある一定以上の力やスピードが加わると
カシャリーン
とチェーンが外れてキャルキャルキャルと空回りする。だからそうなる前にチェーンと歯車の嚙み合わせを感じながら外れないように調節して漕ぐ。まさに熟練された匠の技だ。(以外に体幹を感じ、鍛えるのに使える)
外れた場合も工具などなく素手でもそんなに手こずらずに直せるようになった。(手は汚れるねやっぱり)映画「リーサルウェポン」でメル・ギブソン演じるリッグス刑事が外れた肩を自分で入れるようにある意味自在に外れたチェーンを直すことができるようになっている。
お互いにそれなりの年だ。だからきっと自転車が「それ以上ペダル漕ぐのは辞めといた方がいいよ、危ないからゆっくり走ろうよ」とチェーンを外すことでメッセージを送ってくれているんだと勝手によいことに解釈するようにしている。
思い出も多い。米袋をカゴに入れて走っていた時に、何かに引っかかって袋が破けたのか「シャーッ」という音と共に米がこぼれ落ちたまま走っていて、振り返ると米の道ができていて一人泣きながら米を拾い集めたこと。
夜に乗っていると高い確率で職務質問されて、だんだん慣れてきて声をかけられた時はこちらから笑顔で「〇〇警察署、宍戸で登録あります。ご苦労様です」と伝えられるようにも なったこと。
ロクディムライブで地方に行くときに朝早く出て駅まで行く途中でタイヤがパンクして一旦家に帰るか、でもバスの始発がまだないからどうする?と悩んだ末間に合わないからパンクしたまま鬼ダッシュで押して走っていったこと。
だいたい困った時の記憶しかないのだがだからこそ後で笑い話になる思い出になる。だからその思い出を胸にそろそろ引退させてあげて新しい自転車に買い換える・・そんな話の流れになりそうだが・・いや待てよ、その前にやることあるじゃん、ずっと先延ばしにしていたことあるじゃんこの怠け者がっ!と自分に突っ込みを入れる。
「自転車屋さんでチェーン締め直すか交換すればいいじゃん!」
そうなのだ。自転車屋さんで見てもらって必要なところ直せばまだまだ現役行けるんだ。
そうすれば気兼ねなく限界まで思いっきりペダルを踏みこんで漕げる。本来のパフォーマンスを出すことができる。もう一度お互いに風になろうじゃないか。緩んできたものを絞めなおすのだ。がっちりとチェーンと歯車を嚙み合わせるんだ!
と言い聞かせながら早速自転車屋さんに走らせる。チェーンに気を付けながら。
Bicycle
Bicycle
Bicycle
I want to ride my bicycle!
18年目もよろしく頼むよ相棒。