即興芝居では「しつこい」っていうのは褒め言葉となります。
相手の言動にも自分の言動にも1つ1つこだわることができるからです。
適当に流さず処理せず、しつこく関わる。
台本がないゆえにとっても大事なことです。
だからワタリはしつこいんですね。しっかりとトレーニングを積んで「しつこい」を体現できるようになりました(嘘)
ナチュラルボーンしつこい人間・ワタリです。
(余談)
なんて言ってみて「本当にそうか?」と真面目に考えたら育った環境が大きいかもしれません。
関西で「オモロくないやつは逝ね」という奇人な友達たちと過ごしていた高校時代。毎日が戦いでした。1つのボケにたいして1日寝かしてツッコムとかもうよく分からない世界にいたと今ならわかる。
とはいえ、ナチュラルにしつこかったのもあったんだと思います。(余談終わり)
しつこさが炸裂。朝ごはん食べてるロクディムにカメラを回すワタリ
今日ご紹介する動画もその「しつこさ」の典型と言えるかもしれません。
今から数年前。福島ツアー中のロクディム。朝食時。
静かに朝食をとっているロクディムをみてワタリの「遊び心」がうずいたんだと思います。何も言わず動画を撮りはじめました。
まずはご覧ください。
それぞれがカメラに気づくタイミングが面白いです。
気づいて小さく小さくニヤっとするりょーちん。
気づいてもキャトンとカメラをじっと見つめることができるカタヨセヒロシ。
気づいて「撮られてる」というストレスをすぐにオモシロに変換する小田篤史。
気づいてすぐに「動画?」と声に出す名古屋淳。
気づいても気にせず白米を口にいれる宍戸勇介。
名古屋淳が「動画?」といって笑いが起きます。
並のしつこさ人間であればここでカット。動画終わりでしょう。
しかしワタリは「ナチュラルボーンしつこい人間」。
ここでは終わりません。
まだカメラを回していることに気づいた名古屋淳がまたしても動き出します。
この日はワタリのお嫁さんのマミさんの誕生日でした。
なのでこの撮影を「お祝い動画」にする名古屋淳。素晴らしい。
皆も安心してこの「お祝い動画」に乗ります。
ツアーで疲れも取れずボロボロな状態、その中の大切な癒やし時間。
力を振り絞って手を振り愛嬌を出します。
中レベルのしつこい人間であればここで終わり。
「ありがとう。なんか無理させてごめんね」なんて言葉を言うかもしれません。
でもワタリは「ナチュラルボーン・しつこい人間」なのです。
ここで終わるわけはありません。むしろここからスタートなのです。
ようやっと「先がわからない状態に突入したのです」。
とはいえ、皆からくる無言の「もういいだろ?いい加減止めなさいよ」という圧もバシバシきていて、気を抜くと親指が停止ボタンを押してしまいそうになります。
しつこさ有段者だとしてもこの圧に負けて「停止ボタン」を押してしまうでしょう。
でもワタリは「ナチュラルボーン・しつこい人間」なのです。
「そうはいかない」とこちらも覚悟を決めます。
そのあともカメラを回し、その意気込みがロクディム全員に伝わり、ちゃんとストレスがかかったあとに見えるエンディング。
「まだ?」
素晴らしいセリフ。いやぁ回してよかった。
しつこいって大事です。
なんて言いましたが、なにより素晴らしいのは、しつこい人を許容し遊んでくれる仲間やね。
何も言っていないのに何かをしてくれるロクディムさんのサービス精神よね。
でもやりすぎると怒られたり嫌われる可能性もあるから気をつけて!
そんなロクディムが久しぶりにツアーするよ!
名古屋は大須演芸場!
三重は桑名のMuGicafe!
どちらもお席まだあります!ぜひに〜!